2010年4月23日金曜日

DESIGNING 日記

VIOROの地下2階の展示スペースではDESIGNING展期間中、
『Design meets Craft 東のデザインと南のクラフトが出会う場所』と題し、
東は東京や埼玉、静岡、大阪、神奈川、南は鹿児島、長崎、宮崎、大分
...のデザイナーの方々が集まり展示を行っています。

会期中にはさまざまなイベントがありますが、
今日行われているのが、ぼくもたのしみにしていたイベント、
『鍛金でつくる新しいカラトリー』(501DESIGNSTUDIO)です。


鍛金(たんきん)とは、金属塊を金づちや木づちで打ち延ばしたり、
薄い板金を表裏から打ったり、金属のへらで絞ったり、折り曲げるなどして
器物を成形するという最古の金属成形技法なのだそう。

    実演は501DESIGNSTUDIOの竹中壮一さん。


写真のように木の土台に穴が空いていて
そこに受ける側の金属をはめています。
道具も打つ物や作りたい形によって変えるため様々。
金づちは同じ動きの繰り返し。
スプーンのほうを動かして鍛えていきます。



簡単そうに見えるんですが...と、いうわけで、ぼくも鍛金体験です。
写真はなし。。。
竹中さんに教えてもらいながら叩く叩く。
これがけっこうな力を要します(金づちと体勢によっては楽にできます)。
同じところを叩きすぎるとその部分がもろくなる、ということで、
そこにも気を使いながら...叩く。
しっかり土台と金づちがぶつからないと衝撃がモロに指にきて痛いんです。
なすは難しです。

金づちとステンレスのスプーンのぶつかる音は
聞いているうちは楽に聞こえるのに、
やってみると竹中さんのようなきれいな音は出ず。
仕上がりも光沢感がまったく違います。
やはりこれには技術が詰まっているんだと実感。



この写真観てください。上がぼく、下が竹中さんが打ったスプーン。
光の当たり方? 写真の撮り方?
いえいえ、ほんとにこんなに違います。
ぼくのは曇っています。力の入り方なんだとか。
こんなところもおもしろい!

竹中さんも最初のころは1本作るのに1時間以上かかっていたそう。
だんだん技術が身について、反比例して時間も短くなっていったそうです。
終わったら、ぼくの打ったスプーンを
『どうぞ』と言われ、もらっちゃいました。すごく愛着がわきます。
家でもしたい!でも道具がない!という欲求までうまれてきます。

おもしろい。
まだ手がしびれています(笑)

改めて伝統技術のおもしろさと大変さと、大切さと、
すばらしさと、素直さと、
しっかり残っていっていることへの嬉しさを感じました。
すてきな体験をありがとうございました。

みなさんもぜひ体験してほしい...ですけど、今日1日限りなんですよね。
しかし!
今回のように実演制作やワークショップは各地でやられているようです。
ホームページにはその情報がたくさんアップされていますよ。
ぜひこちらもチェックしてみてください。

501DESIGNSTUDIO : http://501designstudio.com/